ことばかけ(1.行為にことばを添えて)

カテゴリー: 育児

2019.10
「小さなあかちゃん、まだことばは理解できない。」でもいつからできるようになるの?ある日突然?
赤ちゃんのオムツを換える時、みなさんはどのようにあかちゃんと接しながらオムツを換えますか。“黙って静かに換える”“おもちゃであやしながら換える”“「ベロベロバー」など、ことばかけをして楽しく換える”“「オムツ換えるよ」「ズボンはこうね」などことばをかけながら換える”・・・。さまざまなスタイルがあると思われますが、できるなら最後に紹介したパターンのように、1つ1つの動作をことばに出して換えてあげることをお薦めします。
人間は何かしら行動を起こす時、その殆どが行為をことばに置き換えてから行動を開始します。自分自身を振り返っても心当たりがありますね。そこで「オムツ換えるよ」「お尻をあげてね」「気持ち良くなったね」など、行為や気持ちをことばに置き換えながらお世話をすると子どもは、これからお母さんにしてもらえることを予測したり、何をしてもらっているのかを意識・理解したり、気持ちを共有したりできるのです。
突然抱きかかえられて寝かされて服を脱がされる。大人は「オムツを換えてあげよう」と考えて行動していても、子どもには伝わっていないのですから、突然の態勢変化に驚き、泣いたりぐずったりしてしまいます。
機嫌が悪くておもちゃであやしながら対応しなければいけないことも勿論あるかとは思いますが、行為にことばを添えることを意識してみてください。ことばが少し分かるようになったら、「おしりあげて」と言うと、キューっとお尻を持ち上げたり、ズボンを履く時に「足、バーッ!」と言うとズボンに足を入れようとしたりという協力動作が出てきます。
そして、自分で「バーッ」と言いながらズボンを履くようになっていくのです。また、きれいになったことを喜ぶ大人と気持ちを共有し、心をつなげていくことになります。例えば手を洗う時も「ゴシゴシ」と石鹸を使い、「ジャブジャブ」とすすぎ、「パッパ」と水気を振り落とす。その流れを意識しながらきれいに手洗いができるといった具合です。
いつも、よそ見をしながら靴を履いたりなどの行動をしているお子さんの姿を目にします。靴を履くことよりも回りに意識がいっているのでしょう。意識しながら行動するのとそうでないのでは長い間に大きな差が出てくることは予測されます。“行為にことばを添える”“行為をことばに換える”ことを大切に思います。